2014年10月 宮城県気仙沼市(魚市場・ふかひれ)
気仙沼は中国料理の聖地です。
世界一のふかれが生産される基地。
中国料理の厨房で憧れの響きとともに語られる気仙沼へ、いつか私も行き、市場を見学したいというのが長年の夢。
震災後間もない災害ボランティアの瓦礫撤去作業では、市街地や農地に打ち上げられた大量の養殖筏の貝殻を手にすることも。
数か月後は作業の内容が漁業支援となり、山のように積み上げられた帆立貝から種付けに使えそうなものを選別する作業を行ったり、ホヤの種付け用の牡蠣殻をロープに通すお手伝い、という経験が続きました。
回を重ねて通ううち、支援したその先を見届けたい、という気持ちを持ち続けていました。
サンマの水揚げの便りに気もそぞろになった秋、どうせなら現地で食べたいじゃない?
と、ボランティア仲間に声をかけ、先週末に気仙沼へ行ってきました。
わたしと友人のふたりは会いたい人、行きたい場所を訪ね、食べたいものを食べるのが目的。
早朝に気仙沼に到着し、魚市場と震災後に再開したシャークミュージアムへ。
現地の知人と合流し、2階の見学コースから下の作業の内容の説明をいただきます。
まず目に入るのが水揚げされた魚が種類ごと、サイズごとに分けられたコンテナが並ぶ様子。
丁寧な手作業。
私たちが見学したのは8時半から。
仲買人さんはもっと朝の早い時間に買付をすませているそうです。
これから鮮魚店に出荷されるのを待つ魚たち。
床が赤く染まっているのは意味のあること。モウカ鮫の心臓は「モウカの星」と呼ばれ珍重されるため、あえて血ぬきしないまま市場に運ばれるそうです。
一般に流れる風評とは異なり、サメはヒレや内臓、頭、身などが切り分けられ、部位ごと
日本の漁業ではすべてムダに捨てたりすることはありません。
手前の赤い皿がその「モウカの星」。貧血に効きそう、といつも思います。
気仙地方の刺身盛りでよく出されます。
そのほかにも気仙沼ではラーメンや肉まんの具にも使われ、横浜の中国料理の厨房でふかひれを見慣れている身にもびっくりの贅沢さ。
しかもお手頃価格。(写真は魚市場ではなく、少し離れた「さかなの駅」にて撮影)
じっくり説明を聞くうちに、水揚げ日本一を誇るメカジキは、ほとんど出荷を終えていました。
フンと呼ばれる鼻先を落とされてもド迫力のメカジキのカマ。
脂ののり具合を確かめるために落とされた尾の先。
魚市場に隣接するシャークミュージアムも見学しましたが、撮影禁止のため写真はなし。
興味のある方は↓のリンクをご覧ください。
さんまフェスに参加するため、会場のイオンへ移動
テトラポットが並ぶあたりは、震災前に石渡商店のふかひれ工場があった場所。
美しい桜並木があったそうです。
現在は建設禁止区域となり、工場は内陸に新設されたそうです。
こ案内いただいた石渡さんと別れ、イオンの駐車場で開催されている気仙沼サンマフェスの会場へ。
煙に巻かれながら待つことしばし。
やっと私の番が来た~!
いただきます。
旨し。
満足です。
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お忙しいなか、市場とミュージアムをご案内くださった石渡さんと。
貴重な経験をありがとうございました。
旅はまだまだ続きます↓