映画「noma ノーマ、世界を変える料理」
昨日は、ELLE à table(エル・ア・ターブル)主催「noma ノーマ、世界を変える料理」上映試写会へ。
地産地消や、身土不二といった考え方に興味がある方にもおすすめ。そして、レストラン業界の内幕ものとしても、面白いのではないでしょうか。身につまされるくらいリアルでしたから^^:
ランキング世界一のレストランが、フランスではなく北欧にあると知ったのはいつだったのだろう?おそらく飛行機の機内誌?ふと手にした何かで、そこで修行した女性の記事も読んだ覚えがありました。
そんなうっすらとした記憶で頭の中にあったのが、この映画の舞台であるnomaというレストランです。
俳優による演技やセットではうみだせない、ドキュメンタリーならではの張りつめた緊張感。ピリピリとした厨房はまさに戦場。気詰まりな沈黙。叱責。硬直。あぁぁ、これ知ってる。この空気。一気にひきこまれました。
そして、磨き抜かれたステンレスに囲まれた日本とは違うあたたかみを感じる厨房設備も気にかかる。こんなところにも北欧デザインが 。そして、ちらっと映り込む日本人らしき姿にもエールを送ってしまいます。
nomaに食材を納める生産者の声にも時間が割かれ、地産地消レストランを支える森や海、畑といった現場も丁寧にとりあげられています。人種差別や移民問題についても考えさせられるものがあります。
北欧の食材にこだわる故の悩み。ベストレストランとして頂点を極め、それを失うことへの恐れ。ヒリヒリとした焦燥感。そして転落。
飲食にたずさわる者には、雲の上のような存在ではありながらも、普遍的な問題がそこにはありました。観ながら、そして上映後、自追い求める理想や願望、おそれなど、自問せずにはいられませんでした。
よいものをつくるために、それまでの常識にとらわれず、試行錯誤を繰り返し、がんばっている生産者さんたちにも、世界一のシェフの姿を見てほしい。時代はきっとあななたちについてくる.。そんな気がします。
ノーマ世界を変える料理