京都の龍とかねずみとか

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龍って天を駈けているイメージがあるけれど 水盤にちょこんと停まっている姿は なんだかユーモラスで可愛いね。

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前記事のつづきで宝鏡寺のあとに向かったのは 京菓子資料館という和菓子のミュージアムです。 絶対的に、あんこ>生クリーム という嗜好を持っているので せっかく近くに来たのだから、と足を伸ばしました。 2階で開催中の企画展は『婚礼菓子』。 引き菓子や餅粉でつくった花などの魅せるお菓子が印象的でした。 右は翌日偶然通った和菓子やさんのウィンドウで見かけた細工の牡丹ですが こんな和菓子の生け花がたくさん。 花びらを一枚づつはがして食べたら美味しいかな。。。 なんて考えながら展示のガラスに張りついて 妄想のひととき(笑)

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おあずけ状態を脱したら1階で お抹茶とお菓子で休憩。 隣接する俵屋吉富の本店のお菓子です。

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お土産に買ったのは本店・烏丸店・銀閣寺限定品の「龍鳳」。 看板商品の黒うずまきあんこ「雲龍」の姉妹品で、白と黒のうずまきなのだ。 相国寺の有馬頼底管長ご命名、ご揮毛だそう。 子どものときに冷蔵庫に入っていた黒いあんこのうずまきを 「おいしい~♡」と、切り分けながら食べていたら どんどん短くなって、それを見つけた母が 「これは京都の高級なお菓子なのよ」って寂しい顔をしたっけ。 母は少しづつ大切に食べていたんだね。 「雲龍」の思い出です。

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和菓子でほっこり和んだあとは次の目的地へ。 林を抜けて「龍鳳」ゆかりの相国寺へ向かいます。

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境内にあるこ承天閣美術館長谷川等伯の屏風を収蔵しています。

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上野の企画展で観たこのおサルさんに再会できるかな~ と訪れたのですが

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その時の企画展は『柴田是真の漆×絵』でした。 リーフレットは≪猫鼠を覗う図≫の一部ですが あれ、なんだか見覚えがあるかも。 行かなかったけれど、わりと最近に都内のどこかにも巡回していたかな。 柴田是真(しばたぜしん 1807-1891)は、幕末から明治期に活躍した漆芸家、画家だそうです。 欧米で高い評価を得ているということで、 今回のコレクションはアメリカのエドソン夫妻の収集品の里帰りだとか。 なるほどぉ。 琳派をはじめとした江戸時代の名作って海外へ流出してしまったものが多いけれど 現在はこれも日本のものじゃないのね。 見逃せない! もう閉館30分前だから急いで観なくっちゃ。

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与備知識なしで入って来ましたが 茶目っけあふれる作品の魅力にはまってしまったよ。 虫眼鏡で覗く細工に友達とかじりつきながら 「みてみて~、わかる?これ??」なんて廻ります。

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あ、これコウモリじゃない? 現代に通じるモダンなデザイン。 だまし絵や、陶器とみせかけた漆器なども多いのね。 でも、ゆっくり足を止めてもいられない。 「もうひと部屋あるよ~・・・」なんて慌ただしく移動して

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等伯のおサルさんには会えなかったけれど 伊東若冲の≪葡萄小禽図床貼付≫もよかったな。

 

閉館時間にギリギリに慌ててミュージアムショップを覗いた後は 青梅や、ほんのり染まりかけの梅に見惚れて しばし足が止まります。

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でもまだ行きたい場所はあるんだよね。 もう5時だけど、いまから行っても間に合いますか?って 携帯で問い合わせて向かったのは

 

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京都京町屋 繭という複合施設。 大正末期から昭和初期に建てられた 築80年以上の建物の中に 工房やギャラリー、カフェが連なっているとか。 「町屋に行ってみたい」というリクエストに 友達が紹介してくれた場所です。 ワクワクしながら右の門をくぐってみると

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路地の先には坪庭が。 いきなり現れたヒマワリにびっくりしたけれど かわいいね。

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靴工房の糸巻きや磨きあげた靴を見惚れちゃう。

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居心地のよさそうな中庭のベンチ。 オープンカフェにもなっているのかな。

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友禅の工房では絵付け体験ができるみたい。 受付時間が終わっていたけれど見学させてもらったよ。 ショップに並んでいた小風呂敷が目に止まり 「うさぎが可愛いね~・・・。スイカもいいね。あ、金魚もあるよ」なんて夢中になって 結んだ時に出る絵柄がも大事だよね、って 悩んで悩んでお買いもの。

 

そろそろ日も暮れかけてきたね。 晩御飯はどこで食べようか。 ガイドブックを眺めて相談し このおばんざいのお店はここから遠い? そんなに遠くないから大丈夫だよ。 途中通りがかった老舗の有名店は憧れだけど 「老後の楽しみにしようかと思って(笑)」なんて話をしながら 先斗町をめざします。 (帰宅後、歯が揃っているうちに行ったほうがいいかも・・・と気づいたり^^;)

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ネオンが「オトナ」っぽいぞ。。。。 あ、でも私もいちおー大人だった(笑) ガイドブックに載っていた ごとく庵の看板を探しながら歩きます。 というか、方向音痴&土地勘のない私は友達の後ろを くいついていったとも言う^^;

 

お店ではちょうど川床の席がオープンしたばかり。 「夜はまだ冷えるので」と、半纏と綿入れの膝かけを渡されて ぬくぬくと温まって座ったけれど 鴨川べりのカップルは・・・・寒くないんだろうなぁ♡

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梅酒で乾杯をして、つきだしの盛り付けもきれいだね。 さぁ。何たべる? 私はまず湯葉

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但馬牛のすじ煮込みとか、春はやっぱりサワラでしょ。

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もこもこに着こんでお酒を飲んでいるいる私たちも寒いのに 風邪をひくんじゃない?って心配になるほど座っていたカップルも ようやく帰ったみたい。 ちょっと安心したりして。

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生春巻きと、じゃこごはんで〆て御馳走さま。

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駅前のホテルに向かうバスの中 楽しかった今日の余韻に浸りながら でも、もう半分終わっちゃったのね、という寂しさも。 翌日の待ち合わせ時間と場所を決めたあと ホテルまで送ってくれた友達は実家へ。 ゆっくりつきあってくれて、どうもありがとう♡ 予定よりも帰りが遅くなっちゃってごめんね。 とっても楽しかったよ^^ ひとりで泊るのは秋旅以来。 入場券の半券やお土産や荷物の整理をしながらくつろいで 日本のホテルのアメニティって充実だ☆ なんて再発見しながら窓の外の京都駅に 「おやすみなさい」 旅はまだまだ続きます。。。。