Serbian Night Vol.70《Pasulj (パスリ/自家製ベーコンと豆のシチュー)とĆevapčići(チェヴァプチチ/肉団子のグリル)で、がっつりランチ&ブランチ》
セルビアンナイトは土曜日だけのセルビア料理店。1年8か月の営業自粛を経て、昨年の11月より再始動しています。
このブログを書いているのは2月の終わり。2年前の今ごろ、仕事のスケジュールはすべて真っ白になりました。同じころ親友の七回忌に出席し、病床に差し入れた「いのちのスープ」を飲んでくれた彼女が、料理の仕事を続けるよう言ってくれたことを思い出しました。そして、その言葉がコロナ禍を支える杖となりました。
時を経て光が見え始めた矢先のいま、また別の雲が世界に差し掛かっています。いつも早めにいらっしゃるお客様も、今週はめずらしく到着が遅れて気掛かり。そんなとき、最初に来店したお客様が、開口一番「5年ぶりのセルビアンナイトなの!」と、笑顔がはじけました。「えっ、それは何のメニューの時ですか?場所はどこでした?」。スマホに保存された写真を見せていただくと、一夜限りのセルビア料理イベントとしてスタートし、「ぜひまたやって」と「次はいつ?」という声に背中を押され、季節ごとに開催していた頃の回でした。
嬉しい驚きのスタート。遅れてきた常連のお客様も無事到着。ハチ公前での抗議デモによる混雑で、青山通りに抜けるのに時間がかかってしまったそう。いつもの席につき、見せてくれた笑顔に、ほっ。心が乱れがちになっていましたが、まわりのあたたかな気持ちにふれ、いま自分にできることは何か。少しの時間でも、みなさんが安らげる場をつくっていこう、と、あらためて心にしました。
(渋谷駅の改札を出て東口方面に向かい、ヒカリエの2階通路を抜けて宮益坂~青山通りへと向かうと、ハチ公口やスクランブル交差点の人込みを避けたアクセスが可能です)
ご来店のみなさま、いつも気にかけてくださるみなさま、ありがとうございます。
おひとり様も大歓迎。来月よりボトルでのワインのご予約も受け付けます。親しいご友人やご家族の集まりでお食事を楽しみたいお客様には、6名様より貸し切り営業も承ります。お気軽にご相談ください。
セルビアンナイトは、これからも感染対策につとめながら、毎週土曜日にオープンいたします。青山通りは渋谷でも静かなエリアです。週末のお昼に、ゆったり寛ぎに来てください。
セルビアンナイトの場所をお借りしているコラボカフェは、渋谷駅から徒歩7分の青山通り沿いにあります。イタリア専門旅行会社右隣の青山台ビル地下1階にあります。
入り口の目印はセルビア国旗。、右の階段を地下に降りた、つけ麺やさんの奥が入り口です。
※渋谷駅の改札を出て東口方面に向かい、ヒカリエの2階通路を抜けて宮益坂~青山通りへと向かうと、ハチ公口やスクランブル交差点の人込みを避けたアクセスが可能です。
コロナウィルス感染症対策について
- 発熱や咳など体調がすぐれない方はお申し出のうえ、参加をご遠慮ください(健康理由のキャンセル料は無料)。
- 入店時にアルコールによる手指の消毒をお願いしております。
- 飛沫感染予防のため、ご利用いただける座席を限定しております。
- 対面席およびカウンター席にアクリル板を設置しております。
- 飲食時以外のマスクの着用にご協力ください。
- お飲み物、食べ物の持ち込みおよび、お持ち帰りはお断りしています。
衛生対策のため、座席はすべて1名様または2人名様でのご利用に留め、全20席を9名様までの定員としています。時間帯は11:00からのブランチと13:30からのランチの二部制とし、料理も大皿での取り分け形式から、銘々盛りのコース仕立てに変更しています。
今週のメニュー:
- Ajvar(アイバル) / パプリカペースト
- Pasulj (パスリ)/ 自家製ベーコンと豆のシチュー
- Ćevapčići(チェヴァプチチ) / 肉団子のグリル
- Lepinja(レピニャ) / ピタパン
- Knedle(クネードレ)/ プラム団子
- Domaća Kafa(ドマチャ・カファ) / トルココーヒー または、Biljni čaj(ビリィニ・チャイ) / ハーブティー
今週の仕込み風景。
今週も、朝早くからコトコト煮込み。
「時間」が最高の調味料です。
今週の前菜は左からオリーブとプチトマト、自家製スモークチキンとフランス産モンタベールチーズ。セルビア産アイバルでした。
旧ユーゴスラヴィア地域で愛される冬の豆料理の代表です。 セルビアには"prosto kao pasulj" 「パスリのように簡単だ」という慣用句があるらしい。たしかに、さほど難しいテクニックは必要ありませんが、時間がとにかくかかります。友人からのセルビア土産の大きな豆を、ひと晩水に浸し、朝早くからコトコト煮込み。開店時間の頃には、豆と肉が口の中でほろっとほぐれ、「時間」が最高の調味料の役割を果たしてくれました。
これを目当てに通ってくださるお客様もいる、セルビアンナイトの看板料理のひとつ。食べたいな、という方は、毎月第4週にお出ししているので、カレンダーにチェックしておいてくださいね。
食卓の名脇役のレピニャ。いつ撮っても代り映えのない写真しか撮れませんが、同じように作れることが大事。
クネードレは、マッシュポテトでつくったお団子でプルーンを包み、サクサクのパン粉をまぶしています。年末にお出ししたときは、ちょっと大きく作りすぎてしまった反省を生かし、今回はほど良い大きさにできました。
コーヒーが苦手な方には、ハーブティをお出ししています。
左から、ラベンダー、ハイビスカス、ブルーマロウの3種類のご用意がありますので、その時の気分にあわせてお選びくださいね。
今週のBGMも、イーヴォ・ポゴレリチ(Ivo Pogorelich)。はじめはショパンを選んだけれど、こんな気分のときにはドラマチックすぎて落ち着かない、ということで、やっぱりモーツァルト。BGMに淡々と豆を煮込みました。
セルビアンナイトは、引き続き毎週土曜に営業中。
青山通りは渋谷でも静かなエリアです。週末のお昼に、ゆったり寛ぎに来てください。
ご予約はこちらのチケットサイト↓で4週間前から前日まで受け付けています。
https://peatix.com/group/2043652/events
アイバルのお求めは、直営のオンラインショップでどうぞ。
皆様にお会いできる機会を楽しみにしています。