Serbian Night @渋谷コラボカフェ Vol.16
前職でのこと。レストランの改装工事にあたり、新入社員の「なんでなんで攻撃」に丁寧に答えてくれた、当時の事業部長だったか店長か、えらいひとから
「いいレストランの灯りは、女の人が美しく見える明るさなんだよ。オフィス用の蛍光灯とは光の色も強さも違うんだ。」
と聞きました。「おおおー! なんて素敵な心遣いなんだ!」
忘れられない飲食サービス業の教えのひとつです。
セルビアンナイトの客席が若干暗めで、写真が撮りずらいのも主催者のそんなこだわりから。
そのかわり、キッチンはキチンと明るいけれど、ベストショットを狙っていつまでも料理を出さないコックもどうかとお待たせしないことを優先してしまうため、撮り忘れも多い。。。。。。
にもかかわらず、美しく料理を撮ってくださり、ブログへの掲載を快諾くださるお客様に感謝です。
通算50回めとなる今回は、貸し切り営業。
幹事様とメニューや演出の事前打ち合わせを重ね、セルビアゆかりの音楽をBGMとし、プロジェクターで壁に民族舞踊を映写。試行錯誤を重ねていたテーブルセッティングも、16名でワンテーブルを囲むスタイルが実現。
いろいろな面で今年の集大成になりました。
ありがとうございます。
会場はいつもの、渋谷駅から徒歩7分のコラボカフェ。青山通り沿い、イタリア専門旅行会社右隣の青山台ビル地下。急な階段を降りたつけ麺やさんの奥です。
ご自身が現地で体験した食文化の豊かさを、大切なご友人にも感じてほしい、と願う幹事様と、セルビア料理の本をご覧いただきながら打ち合わせたメニューは以下のとおり
Rakija / フルーツブランデー
グーチャ村の自家製ラキヤ
Rakija Loza(alc 42%) Vinarija Aleksandrović
ラキヤ ロザ(品種:ブドウ) アレクサンドロヴィッチ ワイナリー
Vino / ワイン
Prokupac 2016 Vinarija Ivanovic
赤 品種:プロクパッツ イヴァノビッチワイナリー
Tamjanika 2017 Vinarija Ivanovic
白 品種:タミヤニカ イヴァノビッチワイナリー
Domaći Ajvar / 自家製アイヴァル
Pečene Paprike / ローストパプリカのマリネ
Šopska Salata / ショプ地方のサラダ
スープ2種
Pasulj / 豆のスープ
Krem Čorba od Celera / セロリスープ
肉の盛り合わせ
Pljeskavica / セルビアスタイルのステーキ
Ćevapi / 皮なしソーセージ
Leskovački Uštipci / レスコヴァッツ地方の肉だんご
Kolač sa Malinama / ベリーケーキ
Domaća kafa / トルココーヒー
Prirodni čaj / ハーブティ(ブルーマロウ)
Pečene Paprike / ローストパプリカのマリネ
現地で撮った右の写真は、両手に下げたパプリカの袋を降ろして。やれやれと腰に手をあてるおばあさん。秋の収穫期には、市場に色とりどりのパプリカが山積みとなり、人々は大袋やトラックで保存食用に何十キロも買い求めて行きます。
Šopska Salata / ショプ地方のサラダ(お客様撮影)
ブルガリア発祥で、セルビアやマケドニアなど広く好まれるこのサラダ。
日本で手に入るフレッシュタイプの山羊のチーズはFetaチーズが主で、ナイフやフォークでポロポロと崩してサラダにかけますが、現地の写真を見ると日本のピザ用チーズのように縦に裂けているものも多く、いいなぁー、いろんな種類があるんだ。と、羨ましくなります。
フランスやイタリアを中心とした西欧のチーズは増えてきましたが、中・東欧のチーズももっと日本で広まって欲しいものです。
いや、広めていかねば。
Krem Čorba od Celera / セロリスープ
これも、盛り付けたそばからお客様にお出ししてしまうので、なかなか良い写真が手元に残らないのですが、セルビアンナイトのスペシャリテ。
バターでじっくり炒めたセロリの茎とタマネギに小麦粉でとろみをつけ、牛乳で伸ばしたポタージュで、お客様からのアンコールが多く、作り方の問い合わせも多いメニューです。
肉の盛り合わせ(お客様撮影)
Domaći Ajvar / 自家製アイヴァル
Pljeskavica / セルビアスタイルのステーキ
Ćevapi / 皮なしソーセージ
Leskovački Uštipci / レスコヴァッツ地方の肉だんご
SYND17/10/72 BRISITSH QUEEN VISITS BELGRADE
セルビア料理といえば、肉肉肉、肉の盛り合わせ。とにかく肉。
こちらは上のAP通信のニュース映像が撮影された、1972年にエリザベス女王が旧ユーゴスラヴィア時代も首都だったベオグラードに、ティトー大統領を訪問した際の10月17日のディナーと同じメインディッシュです。
宮廷料理がなく、首相の晩餐会でも一般市民でも同じものを食べているのがセルビア料理の特徴のひとつ。
現代のアメリカでキッチンカーを営むセルビア人のスペシャリテも同じメニュー。
本国ではプリェスカヴィツアというステーキが一人前250g以上、ソーセージはひとり5-10本、肉団子が日本のお弁当バーグくらいの大きさはありますが、日本では大人の事情がそれを許さないので^^; (アメリカでも10ドルと言ってたかな)日本人の胃とお財布にあわせたサイズに切り分けてお出ししています。
こちらも現地の写真。パンの大きさだってハンパない。
地方に行くとちょっとした枕くらいのサイズが大袋に詰めて売られていました。
セルビアンナイトでは都会のレシピを採用し、ロールパン3個分サイズです。
Pasulj / 豆のスープ
もうひとつのメインディッシュは、World Soup Map | 595 World Soups | TasteAtlasで、セルビアを代表するスープにも選ばれた、ベーコンやハム、骨付き肉と煮た豆のスープ。軍隊で大量に大鍋で仕込まれる代表的な料理でもあることから「戦士のスープ」とも呼ばれるそうです。
(ちなみに、日本からこのWorld Soup Mapに取り上げられているのは、各地のご当地ラーメン。なるほど。)
Kolač sa Malinama / ベリーケーキ
セルビアは世界屈指のベリー輸出国。フランス産のジャムもセルビアの果実を使われていることも多く、日本でも冷凍のラズベリーやチェリーや販売されています。
収穫期の農園では学生アルバイトが泊まり込みで作業をし、そこで恋が芽生えて実り、秋には結婚式が増えるとか。青春だ。
今回のBGMは、吉川久子さんの「セルビアの思い出」
壁にはプロジェクターで念願の民族舞踊の映写。
実はいままで、高い場所に設置してあるDVDプレイヤーのスイッチが見えず、手出しができなかったのです。やっと叶えることができました。
うん、セルビアンナイトはまだまだ進化を続けられそうです。
Vranje - Talija Art co. 15 godina
いつも気にかけてくださる皆さま、ご参加の皆さま、ありがとうございます。
今後ともよろしくお願いいたします。
現在募集中のセルビアンナイトのご予約お申し込みはこちらから↓
https://peatix.com/group/2043652/events
みなさまにお会いできることを楽しみにしております。