セルビア×二木屋~セルビアのワインとデザート&鹿児島牛を愉しむ会
年の初めから準備を重ねていいた「セルビア×二木屋~セルビアのワインとデザート&鹿児島牛を愉しむ~会」も6月28日に無事終了。ご参加のみなさま、関係者の皆さま、ありがとうございました。
Grape Ball. Photo: www.gastrotube.net
この会の主役はセルビアワイン。生産量の95%が国内消費ということもあり、日本ではまだあまり知られていませんが、フランスのボルドー地方、ローヌ地方とほぼ同じ緯度に位置するセルビアでは、ローマ帝国の繁栄とともに紀元200年頃からワインがつくられていました。
中世のオスマン帝国領時代には、アルコール飲料を禁じるイスラム教の戒律によりワインの生産はほぼ途絶えかかりましたが、19世紀にセルビア王国として独立を果たすとワイン産業は黄金期を迎え、1912年に沈没したタイタニック号のワインリストにも北部地域で生産されたBernetというデザートワインが載せられていたそうです。
第二次世界大戦と、それに続く共産主義体制によりワイン産業は再び衰退しましたが、ドナウ川がもたらす温暖な気候と品質重視の生産者により現在では世界15位の生産量(栽培面積69,000ha)を誇り、プロクパッツやヴラナックなど土着品種の生産が盛んです。(出典:ワインの世界地図)
ワインの世界地図-56カ国92地域のワイン産地の歴史と現在-
- 作者: ジュール・ゴベール-テュルパン,アドリアン・グラン・スミス=ビアンキ,河清美
- 出版社/メーカー: パイインターナショナル
- 発売日: 2018/11/12
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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主催の株式会社Makoto Investments では、 日本では入手困難なセルビアワインを輸入、販売されており、セルビアンナイトでもイヴァノビッチワイナリーをハウスワインとして提供しているご縁で、今回デザートとソフトドリンクを担当させていただきました。
共同主催で会場でもある国登録有形文化財 二木屋は、 昭和10年に建築された自由民主党最初の内閣(1955年)の厚生大臣・小林英三の居宅を平成10年に日本料理の家としてオープン、栄三の母で料理研究家であった小林カツ子の明治の味を今に再現しています。
雛人形のコレクションも有名で、ご節句や薪能など四季折々の催事も催されています。
この日も本来であれば、料理はすべて日本料理の会席でしたが、二木屋さんからの「デザートもワインにあわせてセルビアのものでいかがでしょう」というご提案をいただきました。ご厚意に感謝いたします。
◆プログラム
1)セルビア大使館ニコリッチ一等参事官よりご挨拶
2)乾杯 元駐セルビア日本大使 角崎利夫様)
3)ワイン説明 誠インベストメンツ シュミット孝子様
4)セルビアについて セルビア大使館 秘書 長門ティヤナ様
◆会食
Rakija / ラキヤ(プラム)
Triumf Gold 2012 / トリアンフゴールド(白)アレクサンドロビッチワイナリー
Finesa 2015 /フィネサ(ロゼ)アレクサンドロビッチワイナリー
Tamijanika 2017 Ivanovic / タミヤニカ(白)イヴァノビッチワイナリー
Prokupac 2016 Ivanovic / プロクパッツ(赤)イヴァノビッチワイナリー
Prokupac 2015 Toplicki / プロクパッツ トプリチキワイナリー
本日の献立:
箸付 Starter
寄せ玉蜀黍 くこの実 美味汁 / Japanese corn paste
小鉢 Starter
新午房利休和え / Burdock with sesame sauce
前菜 Appetizer
山桃射込鬼灯 そら豆 ピース松風 サーモン小袖寿司
/ Bayberry in Hozuki (winter cherry), Broad beans, Matsukaze with green peas
Sushi with salmon
お椀 Japanese soup
小柱進丈 つる菜 木茸 柚子
/ Fish ball of small scallops, New Zealnd spinach, seaweed,
Japanese citron, Small scallops
造里 Sashimi assorted
鮪 勘八 あおり烏賊 山葵 / Tuna, oval squid, Greater Amberjack
煮物 Boiled dish
加茂茄子 粟麩 新じゃが芋 衣さや パプリカ
/ Kamo Eggplant, Fu, Snow peas, paprika, potatoes
酢物 Vinegared dish
加茂太胡瓜 鮃 若芽 ブロッコリー ラレシ ゼリー酢
/ The Kagafuto cucumer, flat fish, seaweed, broccoli, radish with jelly vinegar
強肴
鹿児島産黒毛和牛素焼きステーキ 天日干し野菜 クレソン 山葵
/ Kagoshima Beef Grilled steak
お食事 Rice
籾殻竃炊きご飯 / Rice cooked by our special oven (Momigara Kamado)
赤だし 香物 / Japanese pickles, miso soup
甘味 Serbian sweets
サワーチェリーケーキ / Kolač sa višnjama
バヤデーラ / Bajadera
オラシュニッツェ / Orasnice
乾杯は、ラキヤとアルコールをお召し上がりでない方むけの夏蜜柑ソーダ(シロップとレシピ提供)。
箸付 Starter
寄せ玉蜀黍 くこの実 美味汁/ Japanese corn paste
新午房利休和え / Burdock with sesame sauce
Triumf Gold 2012 / トリアンフゴールド(白)アレクサンドロビッチワイナリー
王室御用達アレクサンドロビッチワイナリーのワインは王道系。
ふきくよかな白が野菜の繊細な味を引き立てます。
前菜 Appetizer
山桃射込鬼灯 そら豆 ピース松風 サーモン小袖寿司
/ Bayberry in Hozuki (winter cherry), Broad beans, Matsukaze with green peas
Sushi with salmon
Finesa 2015 /フィネサ(ロゼ)アレクサンドロビッチワイナリー
夕焼け色のロゼは私的にお気に入り。重厚でしっかりとしたつくりながら飲みやすくとても美味しく、卵や寿司の旨味をうけとめます。
お椀 Japanese soup
小柱進丈 つる菜 木茸 柚子
/ Fish ball of small scallops, New Zealnd spinach, seaweed,
Japanese citron, Small scallops
造里 Sashimi assorted
鮪 勘八 あおり烏賊 山葵 / Tuna, oval squid, Greater Amberjack
Tamijanika 2017 Ivanovic / タミヤニカ(白)イヴァノビッチワイナリー
煮物 Boiled dish
加茂茄子 粟麩 新じゃが芋 衣さや パプリカ
/ Kamo Eggplant, Fu, Snow peas, paprika, potatoes
Prokupac 2016 Ivanovic / プロクパッツ(赤)イヴァノビッチワイナリー
イヴァノビッチワイナリーの赤白はセルビアンナイトのハウスワインとして毎月お客様にお出ししています。酸味とタンニンのバランスがお料理と引き立てあい、飲み飽きることのない味。出汁との相性も想像以上のものでした。
酢物 Vinegared dish
加茂太胡瓜 鮃 若芽 ブロッコリー ラレシ ゼリー酢
/ The Kagafuto cucumer, flat fish, seaweed, broccoli, radish with jelly vinegar
強肴
鹿児島産黒毛和牛素焼きステーキ 天日干し野菜 クレソン 山葵
/ Kagoshima Beef Grilled steak
Prokupac 2015 Toplicki / プロクパッツ トプリチキワイナリー
2017年にセルビア大使館で開催された紹介イベントで料理を担当させていただいたトリプチキワイナリーのプロクパッツは、しっかりとしたタンニンが和牛の脂を洗い流し、竃炊きご飯の味も引き立て、和食との相性もぴったり。
お食事 Rice
籾殻竃炊きご飯 / Rice cooked by our special oven (Momigara Kamado)
赤だし 香物 / Japanese pickles, miso soup
甘味 Serbian sweets
サワーチェリーケーキ / Kolač sa višnjama
バヤデーラ / Bajadera
オラシュニッツェ / Orasnice
和の室礼の中央にイコン。窓の外には樹齢を重ねた盆栽。お刺身とセルビアのワイン。
鹿児島牛とアイヴァル。竃炊きご飯、〆の甘味にセルビアの伝統菓子。
長い打ち合わせを経た当日は、すべてがしっくり調和して、「酔わないぞ」と決めていたはずなのに、すっかりふんわり気持ちよくなって、目の前に自分のつくったデザートが並ぶと我に返り、あわてて説明に席を立ちました。
お食事の最後には、セルビア産ハーブティでさっぱりと酔い覚まし。
ご参加の皆さまは名残惜しくお話を愉しまれていらっしゃいました。
この会で紹介したワインは王家御用達の高級品ですが、1900年もの長い歴史に育まれたワインづくりは現在も人びとの生活に根づいています。セルビアちゃんねるの動画では「今日は白ワインをつくります」と言って、自動車のバックシートからブドウを荷下ろししてガレージへ。国内消費の95%の一旦を担う自家醸造は、日本で例えるなら、「手前味噌」のような位置づけでしょうか。
セルビアの家庭でぶどう250kgのワイン造り【セルビアちゃんねる】
これぞガレージワイン!
水が貴重な地域での水替わりでもあり、保存食でもあったとは、こういうことか、と納得する映像です。
セルビアの自家製ワインついに完成!ついでに〇〇〇も造ってアルコールの二毛作に挑む!!【セルビアちゃんねる】
ワイナリーツアーにも行かねばね。
【人口150人のワインの秘境】激レアなセルビア在来種のワインの美味しさの秘密を探ってみた。 | VLOG 海外田舎旅③
株式会社Makoto Investmentsのブラッド・シュミット、孝子ご夫妻と記念撮影
関係者の皆さま、ご参加の皆さま、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
serbian-night-shibuya11.peatix.com
次回のセルビアンナイトは8月7日㈬。
セルビアの郷土料理とワイン、ラキヤやトルココーヒーを揃えてお待ちしております。ぜひおいでくださいね。
関連記事:
モンドデリシャス(Makoto Investments の貿易事業部 )の
Facebookページにも掲載いただきました。