セルビア料理と民族舞踊でイースターを祝う会
4日6日は「セルビア料理と民族舞踊でイースターを祝う会」で料理を担当しました。
この会は昨年12月の「セルビアの音楽と料理を楽しむ会」に続くカフェジョルジュでのセルビアイベント第2弾。
今回のテーマは民族舞踊とイースター。民族舞踊の普及に多大な貢献をされている丸山希代子さんに、旧ユーゴスラヴィア時代からのセルビアとの交流や当時の思い出、2014年にブランコ・ツヴェトコヴィッチ舞踊団の来日時にドキュメンタリー映画を製作された後調正則さんからは制作秘話などのお話しいただきました。
また、写真は一部を除き、今回お手伝いいただいたきもの写真家、岸千鶴さん撮影のものを使用しています(素敵な写真ぞろいで絞り切れず、いつもより画像が多めです)。
料理は『イェレナと学ぶセルビア料理』より、「スラヴァのごちそう」の章に掲載されたメニューを中心に、イースターにちなんだ卵料理もプラスしました。
イェレナの料理を忠実に再現するよう細心の注意を払うため、美食の国のセルビアでは当たり前に手に入るが日本では高価な食材を使用し、ふだんは最初からメニューに載せることを諦めている料理をつくるきっかけになりました。そのうえ、手順が慣れに流されてないかひりひりと神経を研ぎ澄ましたが、初心に返る有難い機会でした。
オープン前に小田急線遅延の知らせをうけ、お客様の到着を案じる場面もありましたが、運よく開始時間のタイミングにほとんどのみなさまが到着。
ぱっと集まり、宴のあとは輪になって踊り春を祝い、さっと散って静寂が戻ったひとときの夢のような宵。
帰宅後もしばし余韻にひたりました。
会場は祖師ヶ谷大蔵の「ギャラリーカフェジョルジュ」。
店内にはセルビアの工芸品、民族衣装などを展示し、イースターの飾り付け。
◆プログラム
イースターは、セルビア語でウスクルスといい、キリストの復活を祝う重要な宗教行事。
首都ベオグラードには世界最大級の正教会の大聖堂があり、サグラダファミリアほどではありませんが、84年前からはじまった工事がいまも建設途中。
厳粛な祈りの光景が「セルビアちゃんねる」で紹介されています。
セルビアの首都にある世界最大級の正教会の宗教建築「聖サヴァ大聖堂」が美しすぎてヤバい!イースター(復活大祭)のお祈りは超満員!?【セルビアちゃんねる】
イースターの食卓では色付けされた卵を互いに打ちつけあい、幸運を占う習慣があります。
こんな風にゆで卵をぶつけあい
会の参会者全員に桜色に染められたゆで卵が配られ、勝者にはデコレーションされた卵が贈呈されました。
タマネギの皮と草花を使った伝統的な作り方の動画もセルビアチャンネルで紹介されていますので、ご興味のある方はリンクをご覧ください(バルカン流イースターエッグの作り方☆天然素材で色を付けてみよう! 【セルビアちゃんねる】 - YouTube)
乾杯の後は会食。
◆メニュー:
「イェレナと学ぶセルビア料理」スラヴァのごちそう より
Slavska Pogača / Festive Bread お祝い用ポガチャ
Ruska Salata / Russian Salad ロシア風サラダ
Teleća čorba / Veal Soup 仔牛肉のスープ
Sarma / Stuffed Cabbage Rolls セルビアのロールキャベツ
Bajadera / Bajadera クルミとチョコの焼かない小さなお菓子
満員御礼追加メニュー
Punjena Jaja / Stuffed Egg スタッフドエッグ
Vanilice / Vanilla Cookie ヴァニラクッキー
ご厚意により、カフェジョルジュもセルビアワインをご用意くださいました。
Slavska Pogača / Festive Bread お祝い用ポガチャ
ポガチャはお祝いの席に供される行事食です。
Ruska Salata / Russian Salad ロシア風サラダ と、上に載っているのが Punjena Jaja / Stuffed Egg スタッフドエッグ
ロシア風サラダには、セルビアンナイトの定番、自家製セロリのピクルスを使用。
スタッフドエッグを載せてイースターらしく。
Teleća čorba / Veal Soup 仔牛肉のスープ
残念ながら『イェレナと学ぶセルビア料理』オリジナルレシピの食材である骨付き仔牛の首筋肉は手に入りませんでしたが、牛のステーキ用肩肉をぶつ切りにして、前日からことこと煮込み。仕上げにヨーグルトと卵で味を整えます。
ほんとに贅沢やなー、セルビア料理。
Sarma / Stuffed Cabbage Rolls セルビアのロールキャベツ
こちらも、監修の際に頭を悩ませた本気、めんどくさレシピ。
いつもはもう少し手のかからないレシピを使っていますが、何段階ものプロセスを経て調理すると、さすがだなぁ、イェレナ。
上のTeleća čorba と並び、そうだ、初めて口にして惚れ込んだのは、こんな味だったからだ、と初心を思い出しました。
上段:Vanilice / Vanilla Cookie ヴァニラクッキー と、花型のジャムサンドクッキー。
下段:Bajadera / Bajadera クルミとチョコの焼かない小さなお菓子
すみません、今回いつもよりしっとりめに仕上がってしまったBajadera。
Vaniliceはセルビア製杏ジャムを挟んだ伝統菓子。花形のジャムサンドクッキーは、セルビア製ローズヒップジャムを挟み、満員御礼感謝メニューです。
みなさまの食事が落ち着いたところで、 後調正則さんが今回のイベントにあたり再編集してくださった映像をもとに、2014年にブランコ・ツヴェトコヴィッチ舞踊団の来日に至るいきさつとドキュメンタリー映画製作秘話のお話し。
実際のドキュメンタリーの紹介動画↓
ブランコ・ツヴェトコヴィッチ舞踊団の来日公演にも尽力された丸山希代子さんのお話し
笑顔が素敵な丸山さん
丸山さんと境田セツ子さんのリードで、お客様を交えてのダンス。
会はクライマックス。
料理と音楽、そして踊りはこんなにも人をつなぐことができるんですね。
ご参加のみなさま、関係者のみなさま、ありがとうございました。
今後ともよろしくお願いいたします。
そして、『イェレナと学ぶセルビア料理』出版記念レセプションに続き、今回も素敵な写真をたくさん撮ってくれた千鶴さん、どうもありがとう!!
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みなさまにお会いできることを楽しみにしております。
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