横浜ハリストス正教会 降誕祭前晩祷
ローマ帝国の時代からの伝統を守り、ユリウス暦で宗教行事を行うセルビア正教会は、1月7日がクリスマス。
クリスマスイブにあたる昨日は、横浜ハリストス正教会の降誕前晩祷に参加してきました。
ときどき「クリスチャンなの?」と尋ねられますが、クリスチャンではありません。
きわめて原始的な宗教観で、神話の類を好み、我が家にはセルビアの修道院でいただいたマリア様のイコン、日本の教会とフランスの教会のマリア像と天使像、サモトラケのニケのレプリカ、天照大御神と豊受大御神のお札があり、「神様マニアなの」と答えます。
横浜ハリストス正教会の水野神父様は、ニコライ堂の拝観でもお世話になり、セルビア大使館でたびたびお会いして、セルビアンナイトにも足を運んでくださる気さくなお人柄。信徒ではない人間でも受け容れてもらえるかどうか、問い合わせしたところ快諾いただきました。
横浜は新卒で入社以来3年前まで毎日通い、慣れ親しんだ街。
楽しい思い出も、辛い思い出もしみこんだ、好き嫌いを超え、血肉となっている土地。
知り尽くしていると思っていた場所なのに、正教会があると知ったのは会社を辞めてセルビア料理が仕事となってから。
しかも、徒歩圏だっとは。
人生とはわからないものです。
こちらの聖堂は「生神女庇護聖堂」と名付けられ、生神女マリアの庇護によって救われた数々の出来事を記念する聖堂だそうです。
横浜にあること、セルビアでイコンをいただいたマリア様にゆかりがあることから、いつか来なければ、と、ずっと心にありました。
冬至を過ぎたとはいえ、夕方4時を過ぎるとほの暗い1月。
到着したときには、聖堂の窓に灯りがあたたかく感ぜられました。
以下、お祈りがはじまる前ならば、と許可をいただき撮影した写真です。
正面のイコノスタスはロシアの修道士によるものだそうです。
祈祷中は、奥の「至聖所」と信者の祈りの場である「聖所」を神父様が行き来され、中央の「王門」が開いた際には、奥で祈られる姿が見られました。
わたしもロウソクを灯させていただきました。
ハリストス(キリスト)を意味する文字の記されたパン。
クリスマスの時にだけ用いられる特別なものだそうです。
割って、切り口に赤ワインとオリーブオイルに浸したものを戴きました。
お祈りは、唱えられる言葉もすべてが歌のようで、楽器を用いないアカペラの聖歌も語りのようで。
はじめて耳にしたけれど、以前参加したことのあるプロテスタントの礼拝よりも、どこか懐かしい。すこしお経に近い??あぁ、東方の教会なのだ。と、親しみを感じるお祈りでした。
帰宅からまだそれほど時間をおかず未消化な体験ですが、清らかな時間に浸り、迷いや弱気の虫が静まった気がします。
水野神父様、教会の関係者の皆さま、貴重な機会をいただき
ありがとうございました。
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