2012年6月 フランス(コルマール)

旅の3日めに訪れたのは、コルマール

出発前は不安なひとり旅でしたが、グループで行動するよりも現地の人との会話が増え、色々な話ができその土地を深く知ることができると知りました。

日本で事前の情報収集は困難でしたが、ストラスブールのレストランで隣に座ったフランス人ご夫婦、ワイン街道のツアーガイドさん、コルマールのプティット・ヴーニーズの運河クルーズのガイドさんの案内のおかげで充実した日々を過ごすことができました。

 アルザスに来て感じるのは、ここはとても歴史が身近な場所であり、フランスでは北東のはずれだけれど、ヨーロッパの中心であるということ。

 

アルザス人は征服されるのではなく人々が自らが自分たちがフランス人となることを選択し、それにより、EU議会を設置する場に選ばれたのだそうです。


ワイン街道ツアーガイドさんの祖父母の代はドイツ人として生まれ、その後フランスの国籍を得たのでフランス語はあまり話せないとか。

そして、1940年にヒトラーの兵隊がやってきて、またドイツになります。
それまでなかったドイツの習慣が運びこまれ、クリスマスもそのひとつだそう。
アルザスはクリスマスマーケットで有名だけど、割と最近のことだったんだね。


そして、カトリックプロテスタントという宗教で色分けされていた家々の壁が、職業によって黄色や青、ピンクやグリーンに塗り分けられたのもこの頃かな?
その後、アメリカの兵隊もやってきて、戦闘により13世紀頃から残っていた多くの建物が破壊されました。


いまワイン街道で人気のある街は、戦闘を逃れて古い街並みが残っている場所だそう。
ブドウ畑の中にある墓地にもフランスの旗がみられ、今日過ごしたコルマールの街の教会にもレジスタンスの墓地に献花があり、アルザス人がフランス人としての誇りを持っていること、戦争と抵抗の記憶がまだ身近であることを感じました。

そういえば、日本人は辛い記憶にフタをしたり、なかったことにしがちだよね。

  

朝いちばんにウンターリンデン美術館へ。
ストラスブールのロアン宮もよかったけど、こちらは13世紀の修道院の建物なので、祭壇画がハンパなく胸にせまる!

 

アルザスの家の壁は、いろんな色で可愛らしいけど、はじめは産出されるピンクの砂の色により、みんなピンクの煉瓦づくりだったそう。そしてその家がカトリックなのか、プロテスタントなのか、という宗教により黄色とかブルーに塗り分けられ、ドイツの首都となると、職業ごとに壁の色が定められたそう。
というのは、昨日のツアーの運転手さんと今日のボート巡りのガイドさんのうけうり。

 

Petit Venice, Colmar.
ジブリのロケ地をもうひとつ。
ハウルの動く城」で川は線路に変わっているけれど、両側の建物は確かに同じだそう。
多分このあたりとかかなぁ?

 

昼ごはんはタルトフランベとリースリング
タルトフランベって、名前からお菓子を想像してたら、ピザに似てた。
フロマージュブランが、さっぱりしてて、ぺろり。
これで今日も2万歩に到達。

 

タルトフランベが美味しかったので、焼いていたおにーさんの写真を撮らせてもらったよ。

ワイン街道ツアーの運転手さんに一日中やっていて旅行者でも買い物できるよ、と前日に教えてもらったコルマールのマルシェ。
みんなが写真を撮っている後ろの建物です。

 

こんな感じで、現地調達した帽子とジャケット着て毎日歩きまわってます。

 

コルマールのギャラリー。
よく見たかったけど、おなかがすいていたので素通り。

 

アルザスの伝統的なものは濃色だけど、ここのはちょっと違うぞ、って入ってみたコルマールの陶器店。
前日カフェオレボウルを買っていたのでここでは絵を買ったよ。

 

飛行機の中が寒かったので、上着が欲しいな、とストラスブールで立ち寄ったお店はチェーンだったようで、アルザスの他の街でも見かけました。
エジプトの綿を使った白い服だけのお店。

 

アルザス料理の本が欲しかったけど、フランス語のものしか見つからず涙をのみました。

 

メゾン・フェルベールのコンフィチュールは、現地だと新宿伊勢丹の半額くらいかな。

 

絵本は「すてきな3にんぐみ」とか知っているものもありました。

 

アルザスへに来たいというのは7~8年前から言い続けていた事なのですが、まさか本当に来られたとはね。
毎日教会に入るたびに(洋の東西を問わず神様好き)お礼をしています。

 

昼間に下見して美味しそうだった果物屋さん。
夜にはほとんど売り切れ。

 

サンドイッチも美味しそうで悩む。

 

 この日の晩御飯。
右の杏ふたつのうち、ピンクアプリコットが美味しかったので種を持って帰ってきて蒔いてみたよ。

 

「また来たい」「次はいつ来よう」あるいはその反対に「はやくおうちに帰りたい」 旅で訪れた街に抱く感想は様々だけど 初めてだけど懐かしい、そんな気持ちを抱いたコルマールは 「住みたい」と感じる場所でした。