2009年10月 オランダ(アムステルダム、国立博物館・キャンドルライトクルーズ)

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デン・ハーグでランチを食べた後、友達のだんな様が送ってくださったのがここ I amstardam という文字がのあるミュージアム広場。 アムステルダム滞在中に、車で、トラムで、徒歩で 何度も何度もくりかえし来て 思い出がたくさんある場所になりました。

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池の向こうの工事中の建物が国立博物館。 建設中の垂れ幕には、 フランス・ハルスが1622年に描いた ≪イサーク・アブラハムスゾーン・マッサとベアトリクス・ファン・デル・ラーンの結婚肖像画≫  という画の一部が描かれています。

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池を背にしてふり向くと サッカー犬の向こうに左側見えるのはアムステルダムが誇る 世界有数のコンサートホール コンセルトヘボウ。 9月までだったら無料コンサートがあったようなんだけど 観光シーズンが終わってしまった10月の旅行なので 残念、外から眺めるだけ。 右手、円筒形の建物はファン・ゴッホ美術館。 ====

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ふたたびサッカー犬のほうに向きなおると エキゾチックでインドっぽい象を発見。

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エレファント・パレードというイベントだよ」って友達に教えてもらう。 どうやら減少するアジア象を救うためのチャリティイベントみたい。 アーチストそれぞれが彩色した色とりどりの象たちが 並んでいました。

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あ、またピンクの象に会っちゃった。 体には青いトナカイも描かれていて とってもキュート。 ママに連れられた女の子も夢中になってた。 やっぱりね。

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ピンクの象といえば連想するのが ベルギーのデリリウムというこのビール。 左がブルージュで買ったノクトルムですが、 クリスマス限定品も発売されたので買っちゃった。 飲み比べてみようっと。

英語でpink elephants (ピンクの象)といえば、酩酊状態で見る幻覚のこと(辞書)なのですが 『ダンボ』が空を飛べるようになったのも、その幻覚を見たからってご存知でした? シャンパーニュの瓶が投げ込まれたとも知らずに 桶の水を飲んで ピンク・エレファントのパレードを見た翌朝 高い木の枝の上で目覚めて 起こした奇跡に気づくんです。

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なんて話はさておき、 国立博物館にはレンブラントの垂れ幕もあって

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アムステルダム布地ギルドの見本監督達≫も。 こちらは1662年の作品で、現在は『国立博物館 マスターピース』と題された オランダの黄金時代である17世紀の作品を集めた企画展が フィリップス・ウィングと名付けられた南ウィングで開催されています。

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フェルメールの≪牛乳を注ぐ女≫も伏し目がちにお出迎え。 国立博物館は1400年代から1900年にかけて制作された 100万点以上の作品を収蔵しているそうですが、 修復後は20世紀の作品まで延長されるようです。 すべてを見学するには何日もかかるようになるのかな。 その頃にまた来なくっちゃ。 1階では共和国の歴史を語る船の模型や武器 英国との海戦の絵画 植民地から運ばれた家具など あぁ、ここは「博物館」だったと再確認させる珍しい品々に興奮。

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二つもある精巧なドールハウスは素通りできないし。。。 屋根裏部分を見るためには用意された脚立に 友達と変わりばんこに昇ってみる。

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デルフト焼きの部屋では、とりあえず何でも作ってみたのね という雰囲気が感じられ、キッチュだなぁ♪ と面白がってしまったよ。 絵付けになって、おめめがキュートなキングとクイーン。

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パリで開発された技術を用いてアムステルダムで制作されたらしい棚。 箱根の寄木細工みたいだな、って思っていたら 帰国後に横浜美術館で観た『大開港展』で 輸出用のこんな棚が展示されていたので 「ぉお、やっぱり!」と思ったっけ。 2階へと階段を昇ると

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企んだ瞳で「しっ!」と警告するキューピッドは こっそりと左手で矢を用意しているところ。 誰か狙われてるね。

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フローリス・ファン・デイクの≪チーズのある静物画≫の チーズは、とろりととろけた中心部分に指をつっこんで舐めてみたい(笑)

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ウィレム・クラースゾン・ヘダの≪金色のゴブレットのある静物画≫と

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ピーテル・クラースゾーンの≪七面鳥パイのある静物画≫の牡蠣では どっちが美味しそうか、なんて真剣に比べて話し合ったり。 あんまりじっくり画の前にいると 後ろの人に迷惑かな、って思ったら、 150cmちょっとの私たちの頭越しに オランダ人は楽々と鑑賞できていたのでした。 1階でたくさん観た銀器や杯。 「どんな時に使うんだろうね」って疑問も解けてすっきり。

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レンブラントの部屋は2室。 ≪マリア・トリップの肖像≫で描かれた当時の彼女は20歳だそう。 この後、良縁にめぐまれたのは、この絵画のおかげかも♪ 胸元のレースがとーっても素敵♡ こんなレースは素敵だけど、2枚目のフランス・ハルスの結婚肖像画で 右側の女性が身につけている、ひだひだのエリザベスカラー 「あれじゃ仕事にならないよね」って言葉が口をついた後、 「あ、そうか、仕事をする必要がない人たちが身につけたんだね」って気づいたり(笑) そんなこんなで 自分が何のためにこの場に来ていたか すっかり忘れるほど楽しんでいましたが。。。。。 もしかして閉館時間が迫ってる?? (この日の午前中はデン・ハーグでした)

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≪手紙を読む女≫ 1663年頃。 フェルメールのこの作品を観るために来たのにね。 ゴッホが「世界一美しい妊婦」と称したとどこかで読んだっけ。 画集では何度も何度も目にしているけれど 本物はやっぱり素晴らしい。。。。 隣室のレンブラントで華やいでいた気持ちから、 遠く離れた人から届いた便りを何度も読み返す女性の気持ちに入り込んじゃう。 おなかの赤ちゃんの父親がいる場所は 壁にかけられた地図のどこかなのかもしれませんね。

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≪小路≫ フェルメール 1658~65年頃  隣にあるのはこの画。 上野ではそろそろと歩みながら遠くから眺めて マウスパッドを買ってきたので、毎日目にしているけど 本物に「また会えたね」って挨拶。

≪牛乳を注ぐ女≫ 1658-60頃  外にあんな大きな垂れ幕があったのにお留守だったのはこの方。 小さな複製が描かれた「貸し出し中」の札が壁にかけらていて 「あれ?」ってちょっと驚く。 ま、いっか。私は六本木の新国立美術館に来た時に観てるし。 その時のhappyな気分も思いだせたし、よしとしよう! って自分を納得させたり。

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「時間がないよー」と急ぎながらも ヤーコブ・ファン・ロイスダールの≪ヴェイク・ベイ・デュールステーデの風車≫の引力に負けて 足が止まっちゃう。 こんなに背の高い風車ってあるのかなぁ。。。 でも、オランダの空模様にこんな空はあったし。

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「あー、間に合った」ってほっとしたのは レンブラント・ファン・レインの≪夜警≫の前。 これを観るために飛行機に乗ってくる価値があるな、って感じちゃった。 集団肖像画はその当時の流行で、 (お金を出し合って書いてもらうのね) レンブラントが描いた火縄銃手組合のほかにも 石弓や槍など、所有する武器ごとに集まった自衛団の集団肖像画が ほかにも数枚ありましたが他の画家によるそれらの作品は 「集合写真」的なものであるのに比べ、 レンブラントのこの作品は、映画の一場面のようで 夜になると本当に動き出しそうな気がする。。。。 フェルメールを追いかけていたけれど、 この数日間に畳みかけるように鑑賞した レンブラントの凄さにも圧倒されてしまったよ。

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閉館間際のミュージアムショップでは図録とお茶碗も手に入れて ふぅ・・・ 心の「おなかいっぱい」気分で博物館を後にして

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そうだ、外館の写真も撮りたいね、って建物の外側をぐるーっとまわり あれ、他の部分はすべて修復中かと思ったら 公開されているギャラリーもあるのかな。

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上層階の壁画も素晴らしいけれど ベタベタ貼られたのポスターにも雰囲気があるね。

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赤茶色の煉瓦づくりの建物と並木がつづくアムステルダムの街並では それぞれの建物の窓や壁に思い思いの装飾が施されていて

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国立博物館の向かいのこの建物は 金色に縁取られた天使の絵がぐるり。 商店とかショウルーム、それとも民家?? 気になる気になる。。。。

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心はおなかいっぱいだけど、 本物のおなかは すいてます。。。。 何か軽く食べたいね どうしよう。

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たくさん歩きまわって、ちょっと疲れたね。 食欲も戻ってきたし ピザはボリュームのあるのがいいな。 クッキーも一緒に買っていい? コーヒーもちょっと大きめにしようっと。 次の予定までしばらく時間もあるので のんびりと過ごす時間にも 今週ずっと一緒にいるのに話は尽きないね。

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ブルージュで運河のクルーズをおあずけにしたのは ガイドブックで見つけたアムステルダムのキャンドルライト・クルーズを 楽しみにしていたから。

 

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ワインとチーズ付きだしね(笑) 出発は20時。 アムステルダム中央駅そばの乗り場から 2時間のクルージングです。

 

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運河から見上げるアムステルダムの街並は幻想的。 日本よりもかなり速いスピードで飛ばしてくる背の高い自転車と 何路線も走るトラム、そして自動車に気をつけながら歩く昼間の風景とは 別の顔を見せる街。 カーテンをかけない大きな窓と 倹約で知られる国民性のオランダ人が いちばんお金かけるといわれるインテリアが照明に映えて 見飽きない夜景が流れていきます。

 

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でも、一眼レフを使っても コンパクトカメラでも どうしても写真がうまく撮れなーーーい(泣)

 


2009年10月 アムステルダム(キャンドルライトクルーズ)

ので動画で。

 

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そろそろマヘレのはね橋だね。 橋をいくつかくぐったらハウスボートがつながる一帯へ。

 
 

運河に係留されたボートで実際に生活することが認められているそうで 水の上の生活ってどんなだろう。 映画『デイジー』にも出てきたね、って思いだす。

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月曜からはじまった旅もこの日が木曜日。 あともう少しだけ続きます。

 

 

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