フェルメール「牛乳を注ぐ女」とオランダ風俗画展

毎年11月の第三木曜日がボージョレ・ヌーボーの解禁日。
今年は今日がその日にあたります。

ボージョレだったら、ヌーボーよりもヴィラージュのほうが好きなのですが、

(詳しくは↓の記事をごらんくださりませ)

 serbian-night.hatenablog.com

「ヌーボーあげるからワインのこと教えてね。」と、授業料代わりにひと瓶いただいちゃった^^;

せっかくなので、晩御飯にぐびり。家呑みでは致死量がグラスで3杯。
だから2杯でやめておいた(笑)

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フェルメールが六本木に来ています。

 


ヨハネス・フェルメール
牛乳を注ぐ女
油彩・キャンバス 45・0×40.6 1658-60頃 アムステルダム国立美術館

いま来日しているのは、このおっかさん。
先日会いに行きました。

手前の展示室のオランダ風俗画とは一線を画した静謐な雰囲気を醸し出していました。
永遠に注がれ続ける牛乳のように、まっしろな気分に私の心も満たされて至福のひとときを味わいました。

ところで、フェルメールは黄色と青の衣装、真珠の装身具や楽器、手紙などの小道具で有名ですが、ワイングラスが小道具になったものもいくつかあることをご存知でしょうか。
(以下は画集からのスキャンによるため、一部が欠けている場合もあります)


ヨハネス・フェルメール
遣り手婆(娼婦家にて)
油彩・キャンバス 143.0×130.0 1656年頃  ドレスデン国立絵画館

「牛乳を注ぐ女」とはうって変わった、こってりした風俗画。
「あーあ・・・羽目はずしちゃってるよ」って場面も描いちゃうヒトだったのねぇ・・・と意外にも思えます。
でも、このお姉さまの伏し目がちな表情は、まさしくフェルメール
なかなかに美しい。
頬が染まっているのはワインのせいかしら。


ヨハネス・フェルメール
兵士と笑う娘
油彩・キャンバス 50.5×46.0  1658年頃
フリックコレクション(ニューヨーク)

この時代の絵画に、歯まで見せた晴れやかな笑顔はめずらしいんですって。

楽しげな語らい。
でも、昼間っからお酒??
見つめあう視線。
このふたりの間柄は、どんな関係でしょうか?
ドラマを感じるね。


ヨハネス・フェルメール
ワイングラスを持つ娘(婦人と二人の紳士)
油彩・キャンバス 78.0×67.0 1659-60頃 ヘルツォーク・アントン・ウルリヒ美術館

うーん、困ったな、どうしよう。
飲んでも大丈夫なのだろうか?と問いかける笑顔。
きっと断れない相手だよね。


ヨハネス・フェルメール
ぶどう酒のグラス
油彩・キヤンバス  65.0×77.0 1660-61年 ベルリン国立絵画館

そして、ブログクルーザーの名刺にも使ったのがこの「ぶどう酒」のグラスの女性。
上の「ワイングラスを持つ娘(婦人と二人の紳士)」と同様に女性のほうが赤い色の衣装というのが、フェルメールにしては珍しい色づかい。
でも、上気した頬と、ほんのり染まった爪が映えてとても美しいのです。
鼻もすっぽり、眼までグラスに入っちゃってるさまが。。。

ね。

左の男性の視線なんて、もう関係なくほろ酔いしちゃっているのだよ~・・・・

わかるなぁ・・・このかんじ。

だって、私もいまほろ酔いだから(笑)

 

国立新美術館開館記念 アムステルダム国立美術館所蔵 フェルメール「牛乳をhttp://www.nact.jp/exhibition_special/2007/vermeer/注ぐ女」とオランダ風俗画展|企画展|展覧会|国立新美術館 THE NATIONAL ART CENTER, TOKYO