Serbian Night @渋谷コラボカフェ Vol.17

おかげさまで2020年初回のSerbian Night(セルビアンナイト)も無事終了。

正教会に属するセルビア人はローマ時代から続くユリウス暦でクリスマスや新年を祝います。一般的なカレンダーのグレゴリオ暦からは2週間遅れのため、セルビアンナイト当日の1月15日は新年の2日にあたりました。

 

折しも オープン間もない渋谷スクランブルスクエアのTSUTAYAでは、12月末から「旧暦で時間を刻む人々の新年と暮らし」と銘打ちセルビア共和国にスポットをあてたフェアも開催中。関連本とならび食品、雑貨が紹介されていました。

わたしもGrandSoccoの手刺繍製品を何点か購入。 

 

年末には『イェレナと学ぶセルビア料理』の著者、イレェナ・イェレミッチも来日。

世界で最もワイルドといわれる交差点がある渋谷で、地理的にも文化的にも世界の交差点に位置するセルビアのフェアが、この時期に開催されるのは象徴的に感じます(そういえば我がセルビアンナイトの拠点も渋谷でした)。 

 

 

https://www.cnn.co.jp/storage/2019/08/11/3e19772afc71e4bb15a4e63eb76349cd/shibuya-crossing-tokyo-001.jpg

(CNN.co.jpより)

スクランブル交差点のど真ん中のような位置がセルビア、と考えていただければこの国の持つ文化の多様性も理解しやすくなるのでは。

 

セルビア正教会ではクリスマス前から肉や乳製品を断つ慣習があります。メインは魚、付け合せは豆やザワークラウトのサラダ。ドライフルーツなどが食卓にのぼります。

クリスマスツリーは、日本でもおなじみのモミの木ではなく、枯葉のついたナラの木を飾り、クリスマスイブの夜に集めて燃やすそうです。

 

 

ユリウス暦の12月24日、25日は一般的なカレンダーの1月6日、7日あたり、松の内が終わるタイミングとも重なります。ともにキリスト教や仏教伝来の前の土着信仰の行事だったのでしょうか。教会の前で行う大きな焚火は、日本のお正月の「どんど焼き」を思わせて親しみを感じませんか。

 

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Serbian Night @渋谷コラボカフェ Vol.16

前職でのこと。レストランの改装工事にあたり、新入社員の「なんでなんで攻撃」に丁寧に答えてくれた、当時の事業部長だったか店長か、えらいひとから

 

「いいレストランの灯りは、女の人が美しく見える明るさなんだよ。オフィス用の蛍光灯とは光の色も強さも違うんだ。」

 

と聞きました。「おおおー! なんて素敵な心遣いなんだ!」

 忘れられない飲食サービス業の教えのひとつです。

 

セルビアンナイトの客席が若干暗めで、写真が撮りずらいのも主催者のそんなこだわりから。

そのかわり、キッチンはキチンと明るいけれど、ベストショットを狙っていつまでも料理を出さないコックもどうかとお待たせしないことを優先してしまうため、撮り忘れも多い。。。。。。

 

にもかかわらず、美しく料理を撮ってくださり、ブログへの掲載を快諾くださるお客様に感謝です。

 

 

通算50回めとなる今回は、貸し切り営業。

幹事様とメニューや演出の事前打ち合わせを重ね、セルビアゆかりの音楽をBGMとし、プロジェクターで壁に民族舞踊を映写。試行錯誤を重ねていたテーブルセッティングも、16名でワンテーブルを囲むスタイルが実現。

いろいろな面で今年の集大成になりました。

ありがとうございます。

 

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毎日新聞旅行主催「美味しく学ぶニュースな国際講座 セルビア編」

12月12日㈭にセルビア大使館で開催された、毎日新聞旅行主催「美味しく学ぶニュースな国際講座 セルビア編」で料理を担当しました。

平時に特派員の常駐しない国のニュースは、何か特別な事件が起こらない限り手に入れることが難しいため、そのような国の情勢や観光情報、文化などをお国料理を通して学ぶ、というこの企画。襟を正しつつ、学びの機会として楽しみに臨みました。

 

 

国際関係に興味をお持ちの新聞読者が中心ということもあり、当日は熱気と質疑応答の濃さ、深さに多大な刺激をうけました。主催の毎日新聞旅行社様より許可を得ましたので、会の内容を掲載させていただきます。

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Serbian Night @渋谷コラボカフェ Vol.15 【特別編】Balkan Night

セルビアンナイト』はバルカン半島の伝統料理と土地のワインがメインのレストランです。2015年11月より店舗を持たないpop-upでの営業を開始し、2019年11月までの4年間に延べ49回を重ねました。お客様の顔ぶれは、旧ユーゴスラヴィア時代から現地にゆかりの方をはじめ、駐在経験や、中東欧関連の学部経験者、国際結婚のご家族、元バックパッカー料理研究家、ソムリエ、オンライン英会話を通じてセルビアを知った方、渡航前の情報収集目的など、さまざまです。

 

2019年9月から開催しているブルガリア料理コラボも好評で、今月第2弾も無事終了。

ゲストシェフのアントニオ・アナトリエフ・アンゲロフ氏は、通称トニー。ブルガリアの都市ヴァルナ出身で、通訳、モデル、俳優、料理講師として活躍中。

今回もブルガリアセルビアの伝統料理をコラボレーションし、両国のワインとラキヤでおもてなし。ブルガリアについてのプレゼンテーションも行いました。

  

https://serbianwineguide.com/wp-content/uploads/2015/11/WRSerbiavelikiWEB.jpg

セルビアはフランスのボルドー地方、ローヌ地方とほぼ同緯度に位置し、紀元200年頃にローマ皇帝プロブスによりシルミウム(現在のスレムスカ・ミトロヴィヴァ)周辺に最初のブドウが植えられたと伝えられているそうです。

ドナウ川流域の北部、ボイボディナ州がワインの名産地で白ワインが主流。いっぽう赤ワインの土着品種プロクパッツは南部フロクープリェ市に原産地がある種ということです。

 

https://www.bulwijn.nl/image/data/wine-regions.jpg

 

いっぽう、ブルガリアはイタリアのトスカーナ地方やスペインのリオハ地方と同緯度に位置し、紀元前3,000年からトラキア人によるワインづくりがはじまりました。

主要産地はスタラ・ザゴラ、ノヴァ・ザゴラ、メルニック、スリヴェン、そしてトニーの出身地!のヴァルナだそうです。

 

両国ともイスラム教の戒律によりオスマン帝国統治時代にワイン造りが衰退したものの、オスマン帝国からの自治、独立とともに復活したワイン産業は繁栄をむかえ、生産量は同書の世界ランキングでセルビアは15位、ブルガリアは22位を占めています。

日本ではまだあまり知られていませんが、これから注目を浴びること間違いなし!

 

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Fugoによるセルビア民族音楽

 11月22日㈮、24日㈰の『セルビアと日本の魂の交流』コンサートに先立ち、21日にセルビア大使館で「Fugoによるセルビア民族音楽」イベントが開催され、懇親会の料理を担当しました。

 

大使の挨拶

Fugoはセルビア在住の竹下史子さん、アレクサンダー・ペトロヴィッチさんによるデュオ。

竹下さんによる第一部の「セルビア民族音楽・舞踊 多様性と特徴」の解説では、目からウロコがぽろぽろ。セルビアアコーディオンは民族舞踊の伴奏という役割を持つため演奏は常に一定のリズムを刻む必要があるそうです。そのため音に表情を持たせるには強弱などによらず、譜面に表されていないトリリングで弾き手の個性を出すということです。うわぁ、バルカン音楽の超絶技巧のルーツはそこだったのか!と、長年の疑問が解けてすっきり。

ほかにも、♪バナナタベタイ♪と拍をとる(!)7/8拍子や、長調短調が入り混じる曲調など、カルチャーショックを愉しみました。 

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