セルビア×二木屋~セルビアのワインとデザート&鹿児島牛を愉しむ会

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年の初めから準備を重ねていいた「セルビア×二木屋~セルビアのワインとデザート&鹿児島牛を愉しむ~会」も6月28日に無事終了。ご参加のみなさま、関係者の皆さま、ありがとうございました。

 

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Grape Ball. Photo: www.gastrotube.net

この会の主役はセルビアワイン。生産量の95%が国内消費ということもあり、日本ではまだあまり知られていませんが、フランスのボルドー地方、ローヌ地方とほぼ同じ緯度に位置するセルビアでは、ローマ帝国の繁栄とともに紀元200年頃からワインがつくられていました。

中世のオスマン帝国領時代には、アルコール飲料を禁じるイスラム教の戒律によりワインの生産はほぼ途絶えかかりましたが、19世紀にセルビア王国として独立を果たすとワイン産業は黄金期を迎え、1912年に沈没したタイタニック号のワインリストにも北部地域で生産されたBernetというデザートワインが載せられていたそうです。

第二次世界大戦と、それに続く共産主義体制によりワイン産業は再び衰退しましたが、ドナウ川がもたらす温暖な気候と品質重視の生産者により現在では世界15位の生産量(栽培面積69,000ha)を誇り、プロクパッツやヴラナックなど土着品種の生産が盛んです。(出典:ワインの世界地図)

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Serbian Night @渋谷コラボカフェ Vol.9

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おかげさまで6月のSerbian Night@渋谷も無事終了。

今月はセルビア料理の神髄、三種の神器とも言えるラキヤ(蒸留酒)、アイヴァル(パプリカペースト)、カイマック(高原牛の発酵クリーム)を揃えた渾身のメニューでしたが、お客様はまさかの、おひとり様。

ただ、そのまさかが友人の吉田かおりさんで、ちょうどこの日は彼女が挑戦中のクラウドファンディングもあと10日あまりというタイミング。

 Serbian Nightもクラウドファンディングの企画として生まれ、参加券をリターンとして回を重ねたこともあり、この日はともに話して食べて、

kibidango.com

camp-fire.jp

採算を度外視すれば(してはいけないのですが)充ち足りた時間を過ごしました。

 

けれども、せっかくの「これぞセルビア!という」メニューの魅力をお客様にうまく伝えられなかったことが悔やまれてなりません。 日頃の説明も言葉足らずではなかったか。 

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セルビア料理をロシア料理ほどに知名度と人気を上げたい!と、都内のロシアや旧ソ連の国々のレストランで相談に乗っていただいたり、食べて勉強をしています。

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2019年6月 プライベート・シェフ出張

セルビアからお迎えするお客様を囲む席にセルビア料理の軽食を、とケータリングのご依頼をいただきました。

 

打合せに向かった会場は、銀座の由緒ある店舗。深く考えると緊張がつのって味に影響が出るので、こんな時こそマインドフルネス。極力淡々と無の境地でいつものように仕込み。

 

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バルカン料理を仕事にするうえで尽きない悩みは、大きな型を見つけること。

カイマックなど、一部の限られた食材以外はセルビア国内よりも割高になりますが、何とかならないこともありません。

けれども、現地で目にする業務用サイズの型は、日本人にとって洗面器ですか、タライですか、というサイズ感。何でどう代用するのかが悩みどころ。

 

1mほどの麺棒はアメ横でも見つからず、ホームセンターの木材売り場で。

4×4cmサイズで30人分を一度に焼くために見つけたパイ型は、IKEA製のバット。両側に持ち手もついて、使い勝手もなかなかGood。いろいろ探してみるものです。 

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