バルカン半島のはちみつに関するあれこれ 覚え書き

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はちみつはセルビアを象徴する食材のひとつ。

穏やかな大陸性気候や豊かな植物群のおかげで、高品質のはちみつを生産するための環境が整っていると言われています。

 

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6世紀と9世紀の間、バルカン半島に定住したスラヴ人にとって養蜂は主要な農業活動であり、セルビア人が9世紀にキリスト教に改宗した際、修道院や教会が養蜂の普及に大きな役割を果たしました。

その結果、養蜂は単なる農民の職業ではなく王族の中からも養蜂を行う人が出るほど広がり、現在は約1万5000人の養蜂家が年間4000~6000トンのはちみつを生産しているそうです(セルビア養蜂協会)。 

 

 

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古来よりはちみつは甘味料、自然療法やワインなどの添加物として使用され、蜜蝋も生活のさまざまな場面で利用されています。日本では鮫や鯨に捨てるところなしと言いますが、スラヴ人たちも養蜂の産物を余すところなく利用していることを感じます。 

 

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セルビアの代表的なアルコールであるラキヤにもはちみつを使用したものがあります。

 

現在はスーパーマーケットでも販売されていますが、人々は信頼できる養蜂家から直接を買う傾向があります。

ホモリェ山脈(Homolje)で生産されるホモリェはちみつは特に有名で、欧州連合(EU)が定める原産地名称保護の対象にもなっています。カメノボ(Kamenovo)という村では毎年4月にバルカン地域から、何百人もの養蜂家を集める伝統的な2日間のフェアが行われ、小さな村ながら4千以上の蜜蜂の巣箱があるため、「蜂の巣村」として知られており、ほかにも各地ではちみつフェアは開催されているそうです。


また、1998-1999年のコソボ紛争が原因で国境地帯の農業が崩壊した際には、地雷の撤去作業が完了するまでの間、養蜂は酪農や耕作に比べ迅速な利益をもたらし、より安全な代役を果たしたということです。

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マーケットでの買い物や、テラスでの食事中にも飛びまわる蜂の多さに驚きましたが、(はちみつ売り場に蜜を取返しに来たり、食卓のワインのグラスに飛び込んできます)とても温厚な性質なため「しっ、しっ」と手で払いのけることができます。日本でいう一般的な「西洋ミツバチ」はイタリア産。それとは別のカルニカ(日本名カーニオラン)というスロヴェニア(旧ユーゴ)原産の種類ということです。日本にも女王蜂が輸入されているそう。見た目が黒く大きめの外見をしています。

  

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 こちらは日本在住のセルビア人からおすそわけでいただいたはちみつ。

ベオグラード近郊で養蜂をされている個人のお宅で採集されたものです。蜜源の植物は不明ですが、華やかな香りとシャリシャリとした食感が病みつきに。

 

 

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こちらの小瓶は、どちらもHvala社が輸入する日本では珍しい森の甘露蜜。

2015年には、前年の洪水の反動でとてもいい蜜が取れたそうです
手前がボスニア東部ロガティツァ地方、奥が北部のバニャルカ地方産で、どちらも

濃厚でハーブやナッツのような香りもあり、そのまま舐めてもよし、料理にも使い易く、コーヒーにぴったりのよい蜜でした。

 

 

追記:
もっと知りたくなった方へ
現地からの情報が届く”Serbian Walker”の記事もご覧ください。

www.serbianwalker.com