2015年9月 セルビア(ベオグラード市内観光、中世の料理体験)
朝食バイキングで選んだのはパラチンケ(パンケーキ)とチーズ、ソーセージにヨーグルト。
2015年9月に参加した、セルビア料理の師であるJelena Jeremic(イェレナ・イェレミッチ)主催、Taste of the Balkansのツアーふつかめの記録です。
Cooking Tour No 2
September 2015
READY TO DISCOVER SERBIA?
FROM PRINCE’S LAMB TO THE ORIENTAL PASTRY
(South-West Serbia)
初日はこちら↓
ベオグラードでの宿泊はArgo Hotel Belgrade
ベオグラード二日目の朝。
その日はゲイパレード。
セルビアはLGBTに対しては保守的な考え方が大勢を占める国であり、有力政治家も参加する影響もあって厳戒態勢。
道のあちこちがバリケードで封鎖され、市内観光も直線距離ではできず遠回り。
この地図のようにはうまく移動できません。
戦車まで出てきました。
日本人びびる。
ただセルビアのみなさんには、「ほら、めずらしいから写真撮っておきなさい」というような、どこかのんびりした空気も。
裏通りは通れますが
表通りの要所要所は封鎖。
わたしたちには軍隊が珍しくチラ見すると、軍人さんたちも日本人の集団がめずらしいようで、チラ見。
目的地のホテルモスクワも封鎖されていましたが
軍隊もわたしたちのスイーツにかける情熱にはかなわない。
なんとかホテルに入れました。
このホテルのスペシャリテはモスクワシュニットというこのケーキ。
セルビアのパーティにつきものの、Sitni Kolaciというプチ・デザートは指でつまんで。鮮やかな色彩が多いセルビア料理ですが、チョコレートやナッツ系の素材が多いコラチは白黒の配色がシックで可愛い。
ティールームで悩んで悩んでケーキを選び
テラスから厳戒態勢を眺めながらのティータイム。
屈強なSPの向こうに一瞬垣間見えパレード。
人生何があるかわからないものです。
レードが終わったら何事もなかったかのように街は普通にもどりました。
ベオグラード要塞跡のカレメグダン公園へ移動。
ツアースタッフのタマラさんから早口の英語で解説を聞きながらの観光。
はじめて聞く地名や人名に頭はフル回転。
全身を耳にして聞いていたけれど帰国後にまさかセルビア料理人になるとは、そのとき知る由もなかった。そうとわかっていればメモを取りまくればよかった、と後悔しきり。
公園(要塞)のつきあたりはちょうどドナウ川とサヴァ川がまじわる場所。ベオグラードが交通の要所であることがわかります。
カレメグダン公園から見下ろすドナウ川。
もと要塞もいまはデートスポット。川岸には一定間隔でカップルが腰をおろして語り合い、ちょっと京都観光の際に見た鴨川べりを思い出しました。
ベオグラード最古のレストラン『?(ズナク・ピタニヤ)』で昼食。
フレッシュチーズの盛り合わせ。丸くこんもりしたのがカイマック。
お決まりのパン、レピニャ。どこでもはずれなく美味。
お通し的によく置いていある万願寺唐辛子のようなパプリカ。ときどき辛いことがあるので気をつけて齧る。
櫛切りのレモンもテーブルによくある。
大皿に盛られたメインディッシュ。
脂を落として皮をカリカリに焼いた肉は、おそらく炭火焼き。とても美味しい。
美味しいけれど苦しすぎるポテトフライ
豚の脂身を揚げたもの?
苦しくて泣きそうだけど、このカラジョルジェヴァ・シュニッツェルは、セルビアの代表料理。頑張って食べた。
別腹に押し込んだデザート。フィロで巻き込んだナツメのペースト?
バスで移動ののち中世の料理を学ぶ。
アウトドアクッキングもできるよう竈や調理設備が完備。
国中どこでも公園や庭木に果樹がたわわに実り、完熟して落ちた果実が足元にも落ちていた。日本人には珍しく貴重に思える落ちた実も、セルビア人には当たり前のありふれた光景で誰も拾わない。豊かさって何なんだろう。。。
清潔で使い易いキッチン
新鮮な野菜とハーブ。タマネギもニンニクも赤いのが主流。
弥生式土器にしか見えない素焼きのポットは現役。寸胴鍋として使います。ちなみに、日本のスタンダードな土鍋とよく似た、底が平らな素焼きの土鍋はオーブン用。
洋梨は庭のものかもしれない。
絵付けのワークショップもあり
ワークショップでは4品をつくりました。
Prince’s Lamb in Milk @ Beograd
素焼きの鍋で、ほろっと崩れるまで牛乳とリンゴとともにじっくり煮込んだラム。
Emperor’s bread- “The Four Sides of The World”
精製する技術がなかった頃のレシピを復刻したパン。
サラダはショプスカサラダの原型かな
Rastoko’s Pear in Forest Fruit Sauce
砂糖がなかった時代の洋梨のコンポート。果物の甘味とハチミツで仕上げます。
帰国後はリンゴでよく作っています。
長い一日もようやく終わり。
旅はまだまだ続きます。