2009年10月 オランダ(デン・ハーグ、王立絵画陳列室マウリッツハウス)

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中世の面影が残るブルージュダムフェルメールと学生の街、デルフト。 それぞれに個性の違う街を歩きましたが 今日の街にはいままでとは違うスピード感があって 日本の空気を思い出しました。

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どこにいるかわかるかな。 振り向くとこんな風景の場所です。 ====

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前夜にデルフトからアムステルダムに戻り、 遅いチェックイン。 車の中から「今そちらに向かっているところです」って ホテルに電話して、日本の携帯が海外でも使えることにを実感。 今度は本当にひとりで泊りだけれど、 PULPOという地中海料理屋さんで晩御飯を一緒に食べてもらったんだった。 私はイタリアのピノ・グリを選んで

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友達とふたりでホタテとタコのパスタ

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友達のダンナサマのこのパスタも美味しそうだったな~ シアワセだな~ 生きているといいことってあるんだなって じんわりとよろこびがわきあがってきた夜。

 

そして、この朝はアムステルダムを出発し、 デン・ハーグへ。 おふたりは別の用があるので、待ち合わせの約束。 前夜に携帯の充電が切れてしまい 肝心な時に使えないけれど、たぶん大丈夫だよね。 予定より早く目的についたので 池の周りをぐるっと散歩。

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うふふ、きっと、もうここがどこだか わかる人もいらっしゃるよね。 13世紀から17世紀にかけて建てられた ビネンホフと呼ばれる建物一群の前の池は ホフフェイファの池という名前だそう。 噴水の向こうには旗がたくさん立っています。

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雨やまないかな~・・・ 池に沿ってぐるっとまわって向こうへ行ってみようっと。

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ビネンホフの中で最も古い 騎士の館は国会議事堂です。 足のむくままに歩いていたら偶然来られちゃった♪

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元へ戻ったほうがいいのかな、それとも この先も通り抜けられるのかな、と考えながら歩いていたら すごい勢いで自転車が走りぬけていきました。 行けるじゃん♪

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ちょうど開館時間に王立絵画陳列室マウリッツハウスに到着。 そう、『真珠の耳飾りの少女』は ここに居るのです。

入口は右横のこちら。 フェルメールの作品が来日すると せっせと企画展に足を運びますが、 他の展示作品には「うーん・・・」と感じることも。 でも、マウリッツハウスでフランドル絵画に開眼!! マウリッツハウスは、オランダ建国の父オラニエ公の縁戚である ヨーハン・マウリッツ(1604-1679)が西インド会社役員会により総督として ブラジルに15年滞在中に故国に建設した邸宅です。 帰国後は植民地で描かせた画や蒐集品を この住まいで展示していたとか。

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大きな牛Love♡ パウルス・ポッターの≪雄牛≫という作品の一部で1647年に描かれました。 この雄牛は、オランダがフランスに占領されていた1795年に ほかの200点の作品とともにフランスに運び出され、 ルーブル美術館ラファエロの隣に展示されていたとか。 1815年にナポレオンがワーテルローの戦いに敗れると 持ち去られた美術品の返還が求められ、 120点の作品とともに帰国を果たしたそうです。 でも、残りの70余展はいまでもフランスに取り残されているとか。。。

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≪笑う少年≫は1625年のフランス・ハルスの作品。 マウリッツハウスは1820年にオランダ政府が 国王ヴィレム1世の絵画陳列室と骨董陳列室を収容する目的で 買いあげて以来、常にヴィレム1世の政策が継承される作品を コレクションに加えているそうです。 ゆえに肖像画はご縁戚の方々が多いのですが、 この少年の名前は解説にはコメントされていませんでした。 見ているこちらも微笑んでしまうような永遠の笑顔ね。

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白いカラーのおじさま達が集まっているのは ≪ニコラース・テュルプ博士の解剖学講義≫。 レンブラント、1632年の作品です。 みんな真剣に受講かと思いきや、カメラ目線のお方もいるの。 パンフレットでは欠けている部分に描かれた死体は 本当に血の気のない肌で、リアル。 ちなみに、解剖された人物は罪人だったそうな。

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レンブラントの作品は一室を占め、 印象に残ったのはほかにこの≪シメオンの賛歌≫1631年。

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美味しそうな≪苺のある静物≫は1705年、アドリアーン・コールテの作品。 眺めていると、口の中がちょっと酸っぱくなってきちゃう。 パブロフの犬現象ね(笑)

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フランドル絵画は、チューリップが活けられた花瓶も多数あるけれど このカップ咲のバラは匂いたつよう。 ポストカードを買ったのだけど、 どの画の部分だったかなぁ・・・と図録を探しても 残念、見つけられなくなっちゃった。

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そして、フェルメールは3点収蔵しています。 上野ではそろそろと行列をして通り過ぎた ≪ディアナとニンフたち≫1655年は、独占できちゃった。

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≪デルフトの眺望≫1660年-1661年頃 の前では フェルメールの描いた景色や前日の景色と、 私が撮った写真との差が歴然。。。。 近くに立ったり、少し離れたソファから眺めたり しばし時が止まる。 木々の緑がラピスラズリの青と白の点々で描かれているのは 本当だったのね、とじっくり観察もしたり。

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真珠の耳飾りの少女≫1665年頃 の前には何度も戻って来ちゃった。 1度めはちょうど日本人のツアーの年配のご夫婦が 添乗員さんにこの絵画の説明を受けていた時。 聞いていないフリをして、しっかり私も聞いちゃった(笑) 2度めはひとりでゆっくりと。 3度めは友達と「唇の端の光の点は、修復の時に見つかったものなんだって」 なんて話しながら。 2012年に彼女の来日が決まったそうです。 (ご興味のある方は、こちらでニュースが見られます)

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こんなに素敵な作品群を知らなかったなんて 不勉強も甚だしかった。。。。 って目からウロコを落としながらデン・ハーグを散歩。

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オランダのスーパーマーケットも覗いてみたり。 ランチはフードコートで、興味があったエルテンスープとサラダとサンドイッチ。 見ていると目で欲しくなっちゃって、食べきれないほど買っちゃった。 「サンドイッチ半分食べてくれる?」って友達に手伝ってもらっちゃった。 エルテンスープは、ソーセージが入った具だくさんの野菜スープに 豆がたくさん入っていて、体があったまる。 なるほど、冬が長い国のお料理ね、って実感。

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お腹がいっぱいになったら ちょこっとCDショップを覗いたり。 でも、今日はまだ予定があるの。 アムステルダムへ戻りましょう。 旅はまだまだ半分なのです。